問181(薬剤)
薬物の溶解性の改善に用いる添加剤とその溶解性改善の機構との組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
添加剤 | 溶解性改善の機構 | |
1 | ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 | 可溶性塩の形成 |
2 | ヒドロキシプロピルメチルセルロース | 固体分散体形成 |
3 | ポリビニルピロリドン | 自己乳化 |
4 | エチレンジアミン | ミセル内取り込み |
5 | エタノール | コソルベンシー |
問181の解説
1.「×」ポリオキシエチレン系は、非イオン性の界面活性剤です。
水に難溶性の薬物を、ミセル内に取り込み溶解性を改善します。
2.「〇」水に難溶性の薬物を、水溶性の高分子(ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース))に分散させ、溶解性を改善することを、固体分散体を形成するといいます。
3.「×」水に難溶性の薬物を、水溶性の高分子(ポリビニルピロリドン(ポビドン))に分散させ、溶解性を改善することを、固体分散体を形成するといいます。
4.「×」エチレンジアミンは、水に難溶性の薬物(ex:テオフィリン)と可溶性の複合体を形成して、溶解性を改善します。
5.「〇」水に難溶性の薬物に、水に溶けやすい有機溶媒(ex:エタノール)を混ぜることによって、溶解性が改善することを、コソルベンシーといいます。
問181の解答:2と5
2024.10.1時点の記事