問180(薬剤)
固体薬物AをS=3cm2の円盤状に圧縮し、回転円盤法で37℃において溶解実験を行った。
固体薬物Aの溶解速度は(1)の式に従い、試験中Sは変化しないものとする。
t=0のときC=0、 11分後の薬物Aの濃度が Cs/2であるとき、固体薬物Aのみかけの溶解速度定数k(min-1・cm-2)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、ln2=0.693とする。
dC/dt = kS(Cs-C)…(1)
dC/dt :溶解速度
k:みかけの溶解速度定数
S:有効表面積
Cs:薬物の溶解度
C:時間tにおける溶液中の薬物濃度
① 0.021
② 0.033
③ 0.063
④ 0.077
⑤ 0.099
問180の解説
設問より、固体薬物Aの溶解速度は、(1)式のノイエス・ホイットニー式に従うとあるので、(1)式を積分して、溶液濃度の時間変化を求めます。(C0:溶液中の薬物の初濃度とします)
dC/dt=kS(Cs-C) ⇔ dC=kS(Cs-C)dt ⇔ 1/(Cs-C)=kSdt
新規 Microsoft PowerPoint プレゼンテーション
⇔ -[ln(Cs-C)-ln(Cs-C0)]=kSt
⇔ -ln(Cs-C)+ln(Cs-C0)=kSt
⇔ kSt=ln(Cs-C0) – ln(Cs-C)
t=0のときC=0、t=11のときC=Cs/2とあるので
kSt=ln(Cs-0)-ln(Cs-Cs/2)
⇔ kSt=lnCs-ln(Cs/2)
⇔ kSt=lnCs-lnCs+ln2
⇔ k=ln2/St
S=3、t=11なので
k=0.693/3×11=0.021(min-1・cm-2)
1.「〇」
2.「×」
3.「×」
4.「×」
5.「×」
問180の解答:1
2024.9.30時点の記事