問164(薬理)
高尿酸血症の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
1.プロベネシドは、尿細管における尿酸の再吸収及び分泌を阻害する。
2.トピロキソスタットは、キサンチンオキシダーゼにより代謝され、その産物がキサンチンオキシダーゼを阻害する。
3.ラスブリカーゼは、アラントインの生合成を阻害して、尿酸の分解を促進する。
4.ドチヌラドは、尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害して、尿酸の再吸収を抑制する。
5.クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤は、尿のpHを低下させて、尿路結石の形成を抑制する。
問164の解説
1.「〇」プロベネシド(ベネシッドⓇ)は、尿細管における尿酸の再吸収と分泌を阻害するが、近位尿細管での再吸収抑制の方が、遠位尿細管での分泌抑制よりも強いので、結果的に、尿酸排泄作用があります。
2.「×」トピロキソスタット(ウリアデックⓇ・トピロリックⓇ)は、キサンチンオキシダーゼを阻害することにより、尿酸産生を抑制します。
設問は、アロプリノール(ザイロリックⓇ)に関する記述で、アロプリノールは、キサンチンオキシダーゼにより代謝されて、オキシプリノールとなっても、アロプリノールと同様にキサンチンオキシダーゼ阻害作用があります。
3.「×」ラスブリカーゼ(ラスリテックⓇ)は、尿酸オキシダーゼとして働き、尿酸を酸化させ、アラントインと過酸化水素(H2O2)に分解することで、尿酸の分解を促進させます。
4.「〇」ドチヌラド(ユリスⓇ)は、尿酸を血管内へ再吸収させるトランスポーター(URAT1)を阻害することにより、尿酸を尿中へ排泄させます。
5.「×」クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤(ウラリットⓇ)は、尿をアルカリ化(尿pH上昇)することによって、酸性尿を改善し尿路結石の形成を抑制させます。
問164の解答:1と4