問66(病態)
以下は骨肉腫に対するメトトレキサート・ホリナート救援療法の初日の処方例である。副作用回避の目的で用いる薬剤Aとして最も適切なのはどれか。1つ選べ。
処方1)9:00
静注グラニセトロン注 0.04mg/kg
生理食塩液 10mL
処方2)9:30~9:45
点滴静注A
処方3)10:00~16:00
点滴静注メトトレキサート注 12g/m2
7%炭酸水素ナトリウム注 80mL
生理食塩液 500mL
以下、省略
1.アセタゾラミドナトリウム注
2.ピペラシリンナトリウム注
3.フィルグラスチム(遺伝子組換え)注
4.フロセミド注
5.メスナ注
問66の解説
メトトレキサート(メソトレキセートⓇ)・ホリナート(ロイコボリンⓇ)救援療法では、尿pHが下がると、メトトレキサートの結晶が尿細管に沈着するので、尿のアルカリ化と水分補給で、メトトレキサートの尿中排泄を促進させます。(※尿を酸性化する利尿剤(フロセミド・チアジド系)の使用は避けます。)
1.「〇」アセタゾラミド(ダイアモックスⓇ):利尿薬(炭酸脱水酵素抑制薬)
アセタゾラミドの利尿作用は、尿細管でのNa+の再吸収阻害・H+の尿中排泄を阻害のため、尿はアルカリ性に傾きます。(血液pHは下がります)
利尿薬
2.「×」ピペラシリン(ペントシリンⓇ):ペニシリン系抗生剤
3.「×」フィルグラスチム(グランⓇ):顆粒球コロニー形成刺激薬
4.「×」フロセミド(ラシックスⓇ):ループ利尿薬
5.「×」メスナ(ウロミテキサンⓇ)は、抗がん剤のイホスファミド(イホマイドⓇ)やシクロホスファミド(エンドキサンⓇ)の投与に伴う、出血性膀胱炎などの泌尿器系障害の発現抑制に用います。
問66の解答:1
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