第108回 薬剤師国家試験問題 問117(胎盤) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第108回 薬剤師国家試験問題 問117(胎盤)

生物
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胎盤では、胎児と母体との間で物質交換が起こる。

下図中のB(胎盤)では、母体のイムノグロブリン(抗体)が選択的に胎児側に移行することが知られている。

次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

108-116

 

1.A内の血管には、胎児の血液が流れている。

 

2.Bにおいて、母親の赤血球が胎児側に移行し、酸素を供給する。

 

3.Bにおいて、抗体のサブクラスのうち、IgAが選択的に移行する。

 

4.医薬品として使われる抗体は組換え体なので、母体から胎児側に移行しない。

 

5.B全体から採取したDNAには、母親と胎児の両方のゲノムが含まれる。

 

 

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問117の解説

Aは、臍帯(へその緒)なので、A側に胎児がいます。

臍帯には3本の血管があり、その内2本は細い動脈で、残りの1本が太い静脈です。

動脈には静脈血が流れており、静脈には動脈血が流れています。

 

臍帯の働きは、母体と胎児の物質交換です。

母体側から胎児側へ栄養素・酸素・IgG抗体の運搬。

胎児側から母体側へ老廃物や二酸化炭素の運搬。

 

Bは、胎盤なので、B側が母親です。

 

 

 

1.「〇」Aは臍帯なので、胎児の血液が流れています。

 

 

2.「×」胎盤において、母親と胎児の血液(赤血球)が混じることはありません。

(母親と胎児の血液型が違うことがあるので、混じることは無いと解答できると思います)

 

 

3.「×」胎盤通過性があるのは、IgG抗体のみです。

 

 

4.「×」抗体医薬品(~マブ)は、IgG抗体由来なので、母体側から胎児側に移行する可能性があります。

 

 

5.「〇」図からも分かるように、胎盤には、母親由来の組織と胎児由来の組織があるため、両方のゲノムが含まれます。

問117の解答:1と5
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