問181
日本薬局方一般試験法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.吸入剤の空気力学的粒度測定法では、吸入剤から噴霧、放出される薬物量の均一性を定量的に評価する。
2.展延性試験法では、スプレッドメーター(平行板粘度計)を用いて、半固形製剤の流動性(流れやすさ)を測定する。
3.ローリングボールタック試験法では、皮膚に適用する製剤からの薬物の放出性を評価する。
4.溶出試験法は、経口製剤の溶出試験規格への適合を判定するとともに、著しい生物学的非同等性を防ぐことを目的とする。
5.点眼剤の不溶性異物検査法では、点眼剤中の不溶性異物の大きさと数を測定する。
1.「×」吸入剤の空気力学的粒度測定法:吸入剤から生成するエアゾールの微粒子特性を評価。
吸入剤の送達量均一性試験法:吸入剤から噴霧される薬物量の均一性を定量的に評価。
2.「〇」半固形製剤試験に用いる装置には以下があります。
①延び:スプレッドメーター
②硬さ:カードテンションメーター・ペネトロメーター
③粘度:共軸二重円筒形回転粘度計・ストーマー型粘度計
3.「×」ローリングボールタック試験法は、貼付剤の粘着力を測定する試験法の1種です。
他に、ピール粘着力試験法・傾斜式ボールタック試験法・プローブタック試験法があります。
貼付剤からの薬物の放出性を測定する放出試験法には、以下のものがあります。
①パドルオーバーディスク法
②シリンダー法
③縦型拡散セル法
4.「〇」溶出試験は、経口薬の有効成分の溶け方を試験しています。
そのため、先発医薬品と後発医薬品を比較することにより、生物学的非同等性を防ぐことも目的としています。
5.「×」点眼剤の不溶性異物検査法は、白色光源を用いて、肉眼で不溶性異物の有無を調べる検査。
点眼剤の不溶性微粒子試験法は、顕微鏡を用いて、不溶性微粒子の大きさ・数を調べる試験。