第108回 薬剤師国家試験問題 問169(血漿タンパク質と薬物の関係 問題) | リベラルアーツ!! 健康・社会保険・労働に関すること

第108回 薬剤師国家試験問題 問169(血漿タンパク質と薬物の関係 問題)

第108回 薬剤師国家試験
この記事は約2分で読めます。
Pocket

血漿タンパク質と、血漿タンパク質と薬物の結合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

1.血漿タンパク質と薬物の結合は、通常、共有結合である。

 

2.血漿タンパク質のうち、最も多く存在するのがγ-グロブリンである。

 

3.血漿タンパク質のうち、α1-酸性糖タンパク質は多くの酸性薬物と結合する。

 

4.血漿アルブミン濃度は肝硬変で低下し、血漿中の薬物の非結合形の割合が増加する。

 

5.併用薬により血漿タンパク結合の競合阻害を受けた薬物は、単独投与の場合と比較して組織への分布量が増加する。

 

スポンサーリンク
問169の解説

1.「×」血漿タンパク質と薬物の結合は、通常、非共有結合(水素結合・イオン結合・ファンデルワールス力)である

 

 

2.「×」血漿タンパク質のうち、最も多く存在するのがアルブミン(約60%)である。

血漿タンパク質には、アルブミン・抗体(グロブリン)・フィブリノゲン・α1-酸性糖タンパク質などがあります。

 

 

3.「×」α1-酸性糖タンパク質は、塩基性薬物と結合します。

 

 

4.「〇」アルブミンは肝臓で産生されるので、肝硬変ではアルブミンの産生能が低下します。

従って、血漿アルブミン濃度は肝硬変で低下し、血漿中の薬物の非結合形の割合が増加します。

 

 

5.「〇」遊離型薬物が増えると、組織への移行量が増えるので、併用薬により血漿タンパク結合の競合阻害を受けた薬物は、単独投与の場合と比較して組織への分布量が増加します。

2023.10.26時点の記事
PAGE TOP