第109回 薬剤師国家試験問題 問333(濃度計算) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第109回 薬剤師国家試験問題 問333(濃度計算)

実務
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問333(実務)

79歳男性。体重50kg。うっ血性心不全にて通院治療中である。

全身倦怠感と 呼吸困難を訴えているため、救急搬送された。

血液検査を行ったところ、血清ナトリウム濃度が120mEq/L であった。

意識障害と嘔吐症状があることから、塩化ナトリウムを静注することになった。

塩化ナトリウム注射液は、3%の高張液とし、 輸液ポンプを用いて、30mL/hの投与速度で開始し、 2時間ごとに血清ナトリウム濃度を測定し、その濃度に応じて投与量を適宜調節した。

3%塩化ナトリウム注射液の調製方法について、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

なお、注射製剤の過量充てん分は考慮しないものとする。

 

1.生理食塩液500mL に、塩化ナトリウム注射液10%(1管、20mL)を 3管注入し均等混和

 

2.生理食塩液300mL(500mLボトルから注射器で、200mL捨てる)に、塩化ナトリウム注射液 10%(1管、20mL)を 10管注入し均等混和

 

3.生理食塩液420mL(500mL ボトルから注射器で、80mL 捨てる)に、塩化ナトリウム注射液 10%(1管、20mL)を 4管注入し均等混和

 

4.生理食塩液400mL(500mL ボトルから注射器で、100mL 捨てる)に、塩化ナトリウム注射液 10%(1管、20mL)を 6管注入し均等混和

 

5.生理食塩液340mL(500mL ボトルから注射器で、160mL捨てる)に、塩化ナトリウム注射液 10%(1管、20mL)を 8管注入し均等混和

 

 

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問333の解説

生理食塩液は、0.9%のNaClが入っています。

 

1.「×」生食500mLに入っているNaClの量は、500mL×0.9%=4.5g

塩化ナトリウム注射液10%の3管分(60mL)のNaClの量は、60mL×10%=6g

よって、4.5g+6g/500mL+60mL=0.01875=1.875%

 

 

2.「×」生食300mLに入っているNaClの量は、300mL×0.9%=2.7g

塩化ナトリウム注射液10%の10管分(200mL)のNaClの量は、200mL×10%=20g

よって、2.7g+20g/300mL+200mL=0.0454=4.54%

 

 

3.「×」生食420mLに入っているNaClの量は、420mL×0.9%=3.78g

塩化ナトリウム注射液10%の4管分(80mL)のNaClの量は、80mL×10%=8g

よって、3.78g+8g/420mL+80mL=0.02356=2.356%

 

 

4.「〇」生食400mLに入っているNaClの量は、400mL×0.9%=3.6g

塩化ナトリウム注射液10%の6管分(120mL)のNaClの量は、120mL×10%=12g

よって、3.6g+12g/400mL+120mL0.03=3%

 

 

5.「×」生食340mLに入っているNaClの量は、340mL×0.9%=3.06g

塩化ナトリウム注射液10%の8管分(160mL)のNaClの量は、160mL×10%=16g

よって、3.06g+16g/340mL+160mL=0.03812=3.812%

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