問31(薬理)
血管平滑筋細胞において、可溶性グアニル酸シクラーゼを刺激して血管拡張作 用を示すのはどれか。1つ選べ。
1.アルプロスタジル
2.シルデナフィル
3.ベラプロスト
4.リオシグアト
5.マシテンタン
問31の解説
1.「×」アルプロスタジル(リプルⓇ・パルクスⓇ):プロスタグランジンE1製剤
血管平滑筋及び血小板のプロスタノイド受容体に作用し、細胞内のcAMPを増加させ血管弛緩作用及び血小板凝集抑制作用を示します。
2.「×」シルデナフィル(バイアグラⓇ・レバチオⓇ):ホスホジエステラーゼ5阻害薬
血管平滑筋においてcGMPの分解酵素であるPDE5を阻害することにより、cGMP量を増加させ血管弛緩作用を示します。
3.「×」ベラプロスト(ドルナーⓇ・プロサイリンⓇ・ベラサスⓇ):プロスタサイクリン(PGI2)誘導体
血管平滑筋及び血小板のプロスタサイクリン受容体に作用し、、アデニレートシクラーゼを活性化し、細胞内cAMP濃度上昇させ、血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用を示します。
4.「〇」リオシグアト(アデムパスⓇ):可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)を刺激してcGMPの産生を促し、血管拡張作用を示します。
(※一酸化窒素(NO)は、sGCを活性化させて血管拡張作用を示します)
5.「×」マシテンタン(オプスミットⓇ):エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)
マシテンタンは、エンドセリン受容体拮抗薬で、血管の収縮を抑制するため、肺動脈性肺高血圧症の治療に用いられます。(※エンドセリンは、血管収縮物質です。)
問31の解答:4
2024.4.1時点の記事