問116
リソソーム及びプロテアソームに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.リソソームは、内部が塩基性のオルガネラで、様々な加水分解酵素を有する。
2.エンドサイトーシスによりリソソームへ運ばれたタンパク質は、ATP依存的に分解される。
3.プロテアソームは、巨大な筒状のプロテアーゼ複合体であり、ポリユビキチン化されたタンパク質を選択的に分解する。
4.プロテアソームは、キラーT細胞へ提示されるウイルス由来タンパク質の分解に関わる。
5.プロテアソームは、オートファゴソーム内に取り込まれて、オートファジーにおけるタンパク質分解を担う。
問116の解説
1.「×」リソソームの内部は、弱酸性で多種類の加水分解酵素を含み、不要となった細胞成分や外来物質を分解します。
2.「×」エンドサイトーシスによりリソソームへ運ばれたタンパク質は、リソソーム内のプロテアーゼにより、ATP非依存的に分解されます。
3.「〇」プロテアソームは、タンパク質に付加されたユビキチンを標的として、ATP依存的にタンパク質を分解します。
4.「〇」ユビキチン-プロテアソーム系は、不要なタンパク質分解・抗原提示・アポトーシス誘導などに関与しています。
5.「×」プロテアソームもオートファジーも、タンパク質を分解することは同じですが、機序が異なります。
プロテアソームは、ユビキチン化されたタンパク質を分解。
オートファジー(自食作用)は、細胞内で不要となったタンパク質を膜で包んで、オートファゴソームとします。オートファゴソームとリソソームが融合し、オートリソソームとなり、タンパク質が分解され、アミノ酸となり再利用されます。
問116の解答:3と4
2023.11.21時点の記事