第110回 薬剤師国家試験問題 問153(麻酔薬) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第110回 薬剤師国家試験問題 問153(麻酔薬)

薬理
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問153(薬理)

外科的手術時に用いられる薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

1.血液/ガス分配係数の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔の導入は速い。

 

2.最小肺胞濃度(MAC)の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔作用は強い。

 

3.デクスメデトミジンは、アドレナリンα2受容体を刺激することで、鎮痛及び鎮静作用を生じる。

 

4.チアミラールは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合することで、意識消失を生じる。

 

5.ケタミンは、ヒスタミンH1受容体を遮断することで、不動化(筋弛緩)を起こす。

 

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問153の解説

1.「×」血液/ガス分配係数の大きい吸入麻酔薬ほど、麻酔の導入は遅い

血液/ガス分配係数は、吸入麻酔薬の血液への溶解度を示すので、値が小さい程、麻酔の導入時間・覚醒速度が速くなります。

 

 

2.「×」最小肺胞濃度(MAC)の小さい吸入麻酔薬ほど、麻酔作用が強い

 

 

3.「〇」デクスメデトミジン(プレセデックス):α2作動性鎮静薬

 

 

4.「〇」チアミラール(チトゾール・イソゾール):超短時間型バルビツール酸誘導体

GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合し、Clチャネルを開口して、神経機能を抑制します。

 

 

5.「×」ケタミン(ケタラール):グルタミン酸(NMDA型)受容体拮抗薬

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