問185(病態・薬物治療)
薬剤服用後に発症する偽膜性大腸炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.主な原因医薬品として、抗菌薬がある。
2.緑膿菌感染による大腸炎である場合が多い。
3.便秘が持続し、腸閉塞に至ることが多い。
4.治療薬として、メトロニダゾールやバンコマイシン塩酸塩が使用される。
5.難治性の場合は、インフリキシマブが用いられる。
問185の解説
1.「〇」健康な人の腸内は、様々な細菌が生息していますが、抗菌薬の投与によって、正常な腸内細菌叢が崩れて、偽膜性大腸炎がおこることがあります。
2.「×」抗菌薬の投与により、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridioides (formerly Clostridium) difficile)が異常に増え、菌交代現象がおこり、大腸に偽膜がみられるようになるのが、偽膜性大腸炎です。
3.「×」偽膜性大腸炎の症状としては、抗菌薬投与後、数日~2,3週間後に発症する下痢・発熱です。
4.「〇」偽膜性大腸炎の治療としては、原因となった抗菌薬を中止して、メトロニダゾール(フラジールⓇ)やバンコマイシンの投与がおこなわれます。
5.「×」インフリキシマブ(レミケードⓇ)は、TNFαモノクローナル抗体製剤で、関節リウマチなどに適応があります。
問185の解答:1と4
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