問30(薬理)
オステオカルシンのグルタミン酸残基の γ-カルボキシ化を促進するのはどれか。1つ選べ。
1.メナテトレノン
2.エルカトニン
3.カルシトリオール
4.テリパラチド
5.イプリフラボン
問30の解説
骨芽細胞で合成されたオステオカルシンは、ビタミンKによりカルボシキ化を受けた後、骨形成や血糖値・エネルギー代謝に関与するタンパク質です。
1.「〇」メナテトレノン(グラケーⓇ)
メナテトレノンは骨芽細胞に作用して、骨基質タンパク質であるオステオカルシンのグルタミン酸残基のγ-カルボキシ化を促進させ、骨形成を促進することにより骨代謝回転を高めます。
2.「×」エルカトニン(エルシトニンⓇ)
末梢神経に存在するカルシトニン受容体を介した鎮痛作用を発揮するので、骨粗鬆症における疼痛治療に用いられます。
3.「×」カルシトリオール(ロカルトロールⓇ)
ビタミンD3の活性体なので、肝臓・腎臓で水酸化を受けずに、腸管においてCaの吸収促進、腎臓においてCaの再吸収促進により、血清Ca値を上昇させます。また、骨代謝回転を改善し、骨形成を促進させます。
4.「×」テリパラチド(フォルテオⓇ・テリボンⓇ)
副甲状腺ホルモンのN末端断片で、前駆細胞から骨芽細胞への分化を促進し骨形成を促進させます。
5.「×」イプリフラボン
破骨細胞の活性を抑制し、骨量の減少を抑制させます。
問30の解答:1
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