問176
粘弾性の2要素モデルに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1.Aのスプリングは弾性体のモデル、Bのダッシュポットは粘性体のモデルである。
2.フォークトモデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは直線的に増加する。
3.マックスウェルモデル全体に加わる応力は、スプリングに加わる応力とダッシュポットに加わる応力の合計である。
4.マックスウェルモデル全体に一定のひずみを与えてそのまま保持するとき、モデル全体にかかる応力は減衰する。
5.マックスウェルモデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは一定に保たれる。
1.「〇」スプリング(ばね)は、力を加えると瞬時に伸び、力を抜くと元に戻る、弾性体モデル。
ダッシュポットは、力を加えると、ゆっくり伸び、力を抜いても元に戻らない、粘性体モデル。
2.「×」マックスウェルモデル全体に一定の応力を瞬時にかけてそれを保つとき、モデル全体のひずみは直線的に増加する。
マックスウェルモデルは、スプリング(ばね)とダッシュポットを直列に繋いでいるので、一定の応力をかけると、スプリング(ばね)は瞬時に伸び、続いてダッシュポットが、ゆっくり伸びるので、ひずみは直線的に増加。
フォークトモデルは、スプリング(ばね)とダッシュポットを並列に繋いでいるので、一定の応力をかけると、ダッシュポットの抵抗により、スプリング(ばね)が瞬時に伸びないので、ひずみは曲線的に増加。=クリープ現象
3.「×」フォークトモデル全体に加わる応力は、スプリング(ばね)に加わる応力とダッシュポットに加わる応力の合計である。
マックスウェルモデルは、スプリング(ばね)とダッシュポットを直列に繋いでいるので、
全体に加わる応力=スプリング(ばね)に加わる応力=ダッシュポットに加わる応力
フォークトモデルは、スプリング(ばね)とダッシュポットを並列に繋いでいるので、
全体に加わる応力=スプリング(ばね)に加わる応力+ダッシュポットに加わる応力
4.「〇」マックスウェルモデル全体に一定のひずみを与えてそのまま保持するとき、
ダッシュポットが、ゆっくり伸びてくると、スプリング(ばね)が元に戻ってくるので、
段々と、モデル全体にかかる応力は減衰。=応力緩和
マックスウェルモデルは、応力緩和を表現
フォークトモデルは、クリープを表現
クリープ(一定の力を加え続けたとき、ひずみが時間経過に伴って増加していくこと)
5.「×」マックスウェルモデルは、スプリング(ばね)とダッシュポットを直列に繋いでいるので、一定の応力をかけると、スプリング(ばね)は瞬時に伸び、続いてダッシュポットが、ゆっくり伸びるので、ひずみは一定ではない。