労働基準法及び労働安全衛生法
【問1】労働基準法の労働者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A.労働基準法の労働者であった者は、失業しても、その後継続して求職活動をしている間は、労働基準法の労働者である。
B.労働基準法の労働者は、民法第623条に定める雇用契約により労働に従事する者がこれに該当し、形式上といえども請負契約の形式を採るものは、その実体において使用従属関係が認められる場合であっても、労働基準法の労働者に該当することはない。
C.同居の親族のみを使用する事業において、一時的に親族以外の者が使用されている場合、この者は、労働基準法の労働者に該当しないこととされている。
D.株式会社の代表取締役は、法人である会社に使用される者であり、原則として労働基準法の労働者になるとされている。
E.明確な契約関係がなくても、事業に「使用」され、その対償として「賃金」が支払われる者であれば、労働基準法の労働者である。
労働基準法及び労働安全衛生法【問1】の解説
A.「×」労働基準法での「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者のこと。よって、失業した者は、労働基準法の労働者に該当しない。:労働基準法(第9条)
B.「×」労働基準法の労働者に該当するかの判断は、雇用契約、請負契約といった形式的な契約形式のいかんにかかわらず、実質的な使用従属性を、労務提供の形態や報酬の労務対償性および、これらに関連する諸要素を勘案して総合的に判断する。:労働基準法研究会報告(労働基準法の「労働者」の判断基準について)昭和60年12月19日
C.「×」労働基準法は、同居の親族のみを使用する事業および家事使用人については適用しない。:労働基準法(第116条)
D.「×」労働基準法での「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者であるから、法人の代表取締役・執行機関は労働者ではないが、法人の重役で業務執行権や代表権を持たない者が、工場長や部長職(いわゆる兼務役員)にあり賃金を受ける場合は、その限りにおいて労働者となる。:労働基準法(第9条)
E.「〇」Bを参照
労働基準法及び労働安全衛生法【問1】の解答:E