問62(病態・薬物治療)
副腎皮質ステロイド性薬が適用される腎疾患はどれか。1つ選べ。
1.腎硬化症
2.糖尿病性腎症
3.痛風腎
4.多発性嚢胞腎
5.特発性膜性腎症
問62の解説
1.「×」腎硬化症は、高血圧が原因で腎臓の血管が動脈硬化をおこし、血流量が減少することで腎臓機能が低下する疾患です。治療薬は、降圧薬です。
2.「×」糖尿病性腎症は、高血糖状態が続くことが原因で、血管が動脈硬化をおこし、糸球体の毛細血管が壊れ、腎機能が低下する疾患です。治療薬は、経口血糖降下薬やインスリン注射です。
3.「×」痛風腎は、高尿酸血症が続くことが原因で、腎臓の髄質に尿酸が結晶化して、腎機能が低下する疾患です。治療薬は、尿酸産生抑制薬や尿アルカリ化薬です。
4.「×」多発性嚢胞腎は、遺伝子異常が原因で、腎臓に嚢胞(水がたまった袋)ができ、腎機能が低下する疾患です。治療薬は、バソプレシンV2受容体拮抗薬(トルバプタン)です。
5.「〇」特発性膜性腎症は、免疫複合体が糸球体基底膜に沈着することが原因で、糸球体のろ過機能が低下し、浮腫やタンパク尿がみられる疾患です。治療薬にステロイド薬を用います。
問62の解答:5
2024.4.16時点の記事