第110回 薬剤師国家試験問題 問186(てんかん重積状態) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第110回 薬剤師国家試験問題 問186(てんかん重積状態)

病態
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問186(病態)

17歳男性。14歳時、起床時に右肩がぴくついた後、意識が消失した。

病院において脳波検査で異常が指摘され、てんかんと診断された。

バルプロ酸ナトリウムによる治療が開始され、問題なく経過していた。

今回、全般性強直間代発作が出現し、重積状態になったため救急搬送された。

20分ほどけいれん発作が持続している。

本患者のけいれん抑制のために最初に静脈内投与される薬物として、適切なのはどれか。2つ選べ。

 

1.メタンフェタミン

 

2.ジアゼパム

 

3.プロポフォール

 

4.ロラゼパム

 

5.フェノバルビタール

 

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問186の解説

設問の患者は、てんかん重積状態と考えられます。

(※発作がある程度の時間続くか、短い発作を反復し、意識の回復が無い状態)

けいれん発作が5分以上持続すれば、治療を開始します。

 

1.「×」メタンフェタミン(ヒロポン):中枢神経刺激薬(覚醒剤)

 

 

2.「〇」ジアゼパム(セルシン):ベンゾジアゼピン系

てんかん重積状態の初期には、ジアゼパムorロラゼパムを使用します。

 

 

3.「×」プロポフォール(ディプリバン):麻酔薬

第2段階の薬剤を使用しても、発作が持続する場合は、プロポフォールorミダゾラム(ミダフレッサ)orチオペンタール(ラボナール)などを使用します。

 

 

4.「〇」ロラゼパム(ロラピタ):ベンゾジアゼピン系

てんかん重積状態の初期には、ジアゼパムorロラゼパムを使用します。

 

 

5.「×」フェノバルビタール(フェノバール):バルビツール酸系抗てんかん薬

ベンゾジアゼピン系で効果不十分な場合は、第2段階として、フェノバルビタールorレベチラセタム(イーケプラ)などを使用します。

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