問56(病態)
心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。
1.アミオダロン
2.ドキソルビシン
3.エナラプリル
4.ビソプロロール
5.ピオグリタゾン
問56の解説
1.「×」アミオダロン(アンカロンⓇ):Ⅲ群抗不整脈薬(K⁺チャネル遮断)
構造式中に、ヨウ素を含むため、甲状腺機能障害がおこることがあります。
2.「〇」ドキソルビシン(ドキシルⓇ):アントラサイクリン系抗がん剤
アントラサイクリン系抗がん剤は、ミトコンドリアを障害し、心筋細胞の壊死(心毒性)を起こします。
3.「×」エナラプリル(レニベースⓇ):ACE阻害薬
心腎保護作用あり
4.「×」ビソプロロール(メインテートⓇ):β1遮断薬
心拍数・心収縮力を低下させるので、心臓の負担を軽減します。
5.「×」ピオグリタゾン(アクトスⓇ):インスリン抵抗性改善薬(PPARγ作動薬)
尿細管でのNa⁺の再吸収が増加し、循環血漿量が増えるので、心不全患者には禁忌となっています。
問56の解答:2
2025.4.13時点の記事