第110回 薬剤師国家試験問題 問56(心毒性) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第110回 薬剤師国家試験問題 問56(心毒性)

病態
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問56(病態)

心筋細胞の壊死を直接起こすことにより、心不全を誘発するのはどれか。1つ選べ。

 

1.アミオダロン

 

2.ドキソルビシン

 

3.エナラプリル

 

4.ビソプロロール

 

5.ピオグリタゾン

 

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問56の解説

1.「×」アミオダロン(アンカロン):Ⅲ群抗不整脈薬(K⁺チャネル遮断)

構造式中に、ヨウ素を含むため、甲状腺機能障害がおこることがあります。

 

 

2.「〇」ドキソルビシン(ドキシル):アントラサイクリン系抗がん剤

アントラサイクリン系抗がん剤は、ミトコンドリアを障害し、心筋細胞の壊死(心毒性)を起こします。

 

 

3.「×」エナラプリル(レニベース):ACE阻害薬

心腎保護作用あり

 

 

4.「×」ビソプロロール(メインテート):β1遮断薬

心拍数・心収縮力を低下させるので、心臓の負担を軽減します。

 

 

5.「×」ピオグリタゾン(アクトス):インスリン抵抗性改善薬(PPARγ作動薬)

尿細管でのNa⁺の再吸収が増加し、循環血漿量が増えるので、心不全患者には禁忌となっています。

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