問189(病態)
白血球減少症の病態及び治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.初期症状として、発熱や全身倦怠感がある。
2.再生不良性貧血では起こらない。
3.原因薬として、抗甲状腺薬がある。
4.治療には、エリスロポエチンが使用される。
5.放射線照射に伴う場合には、メトトレキサート大量療法が有効である。
問189の解説
1.「〇」白血球減少症の初期症状としては、白血球が減少するため、発熱や全身倦怠感があります。
2.「×」再生不良性貧血では、骨髄の造血機能が低下するため、白血球・赤血球・血小板が減少します。(汎血球減少症)
3.「〇」白血球減少症の原因薬物としては、抗甲状腺薬のチアマゾール(メルカゾール®)・プロピルチオウラシル(チウラジール®・プロパジール®)や、抗がん剤、チクロピジン(パナルジン®)などがあります。
4.「×」エリスロポエチン製剤は、赤血球の産生を促進する医薬品です。
白血球減少症の治療薬としては、G-CSF(Granulocyte Colony Stimulating Factor:顆粒球コロニー形成刺激因子)製剤があります。 ※G-CSF製剤:フィルグラスチム(グラン®)
5.「×」メトトレキサート(メソトレキセート®):葉酸代謝拮抗薬
骨髄抑制作用(白血球減少)があるため、白血球減少症の治療薬としては使いません。
問189の解答:1と3
2025.8.3時点の記事