問43(薬剤)
血漿タンパク質と結合する薬物について、平衡透析法により薬物の血漿タンパク結合率を測定した。
半透膜で隔てた透析セルの左側に血漿を、右側に薬物溶液をそれぞれ加え、平衡に達するまで37℃で振とうした。
各透析セルの薬物濃度を[A]~[C]とするとき、血漿タンパク質に結合した薬物濃度を示す式はどれか。1つ選べ。
109-43
1.[B]+[C]
2.[A]+[B]
3.[A]-[B]
4.[A]-[C]
5.[B]-[C]
問43の解説
平衡透析法のポイント
①平衡状態では、半透膜の両側の非結合型薬物濃度は、等しくなります。
②タンパク質は、半透膜と通過しません。
1.「×」
2.「×」
3.「×」
4.「×」
5.「〇」透析開始前の血漿には、タンパク質に薬物が結合していない[Pf]が存在しています。
透析開始前の[A]には、非結合型の薬物[Df]が存在しています。
平衡後[B]には、血漿タンパク質に結合した薬物[PD]と、[Pf]と[Df]が存在しています。
平衡後[C]には、[Df]が存在しています。
そのため、平衡後の[B]=[Pf]+[PD]+[Df]
平衡後の[C]=[Df]
よって、[PD]=[B] – [Df] – [Pf]= [B] – [C] – [Pf]
(※[Pf]については、この問では問われていない)
平衡透析法
問43の解答:5
2024.9.10時点の記事