問36(薬理)
ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)を阻害する脂質異常症治療薬はどれか。1つ選べ。
1.エゼチミブ
2.エボロクマブ
3.ロミタピド
4.アトルバスタチン
5.ペマフィブラート
問36の解説
1.「×」エゼチミブ(ゼチーアⓇ):小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
小腸からのコレステロール吸収を阻害して、血中コレステロールを低下させます。
2.「×」エボロクマブ(レパーサⓇ):抗PCSK9モノクローナル抗体製剤
LDL受容体分解促進タンパク質であるPCSK9タンパク質を阻害することで、LDL-コレステロール低下作用を示します。
3.「〇」ロミタピド(ジャクスタピッドⓇ):ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)阻害薬
小胞体内腔のミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)に結合して、脂質転送を阻害することにより、肝細胞でのVLDLや小腸細胞でのカイロミクロンの形成を阻害し、LDL-コレステロール低下作用を示します。
4.「×」アトルバスタチン(リピトールⓇ):HMG-CoA還元酵素阻害薬
肝臓でのコレステロール合成を抑制するため、LDL-コレステロール低下作用を示します。
5.「×」ペマフィブラート(パルモディアⓇ):フィブラート薬
PPARαを活性化し、血漿TG低下・HDL-コレステロール増加作用を示します。
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版より抜粋
コレステロール薬 比較問36の解答:3
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版
2024.4.4時点の記事