第108回 薬剤師国家試験問題 問54(DDS) | 積小為大!!  健康・社会保険・労働に関すること

第108回 薬剤師国家試験問題 問54(DDS)

薬剤
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受動的ターゲティングを目的とする製剤はどれか。1つ選べ。

 

1.乳酸・グリコール酸共重合体微粒子製剤

 

2.浸透圧ポンプ型製剤

 

3.ポリエチレングリコール修飾リポソーム製剤

 

4.抗体薬物複合体製剤

 

5.リザーバー型経皮吸収型製剤

 

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問54の解説

1.「×」乳酸・グリコール酸共重合体は、放出制御型製剤

乳酸・グリコール酸共重合体が、生体内で徐々に加水分解されることで、薬剤が徐々に放出されます。

乳酸・グリコール酸共重合体製剤としては、リュープロレリン(リュープリン)があります。

 

 

2.「×」浸透圧ポンプは、放出制御型製剤

浸透圧ポンプ型製剤は、水を吸収すると、体積が膨張し、半透膜にレーザーで開けた穴から薬剤が徐々に放出されます。

浸透圧ポンプ型製剤としては、メチルフェニデート(コンサータ)があります。

 

 

3.「〇」リポソームは、受動的ターゲティング製剤

リポソーム製剤は、正常組織と病気組織の違いを利用して、病的部位に薬物を届ける製剤です。

リポソーム製剤としては、ドキソルビシン(ドキシル)があります。

(※ポリエチレングリコール修飾リボソームは、血中に長く滞留できるので、血管透過性の亢進した腫瘍細胞周辺の新生血管壁を優先的に通過し、薬物を徐々に放出し、抗ガン作用を示します。)

 

 

4.「×」抗体薬物複合体は、能動的ターゲティング製剤

抗体薬物複合体製剤は、がん細胞などの標的部位に親和性をもつ抗体と薬物を結合させて、標的部位に薬物を届ける製剤です。

抗体薬物複合体製剤としては、トラスツズマブ(エンハーツ)があります。

 

 

5.「×」リザーバーは、膜制御型の放出制御型製剤

リザーバー型経皮吸収型製剤は、薬剤の貯蔵層と粘着層との間に放出制御膜を挟んで、薬剤の放出を放出制御膜でコントロールしている貼付剤です。

リザーバー型経皮吸収型製剤としては、ニトログリセリン(ニトロダームTTS)があります。

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