問340(実務)
65歳男性。身長178cm、体重75kg。
食道がんの術前・術後の栄養管理に栄養サポートチーム(NST)が介入することになった。
術前においては、本患者の食道に通過障害はあるものの、水分摂取は可能で食道以外に障害はなかった。
術後においても、水分摂取は可能であった。
この患者に対する栄養療法に関する記述として適切なのはどれか。2つ選べ。
1.術前の栄養管理は、経腸栄養療法は実施できない。
2.術後の栄養管理には、経腸栄養療法が適している。
3.末梢静脈栄養療法では1日で必要な糖質量を摂取できる。
4.経腸栄養剤としては、消化態栄養剤よりも半消化態栄養剤の方が適している。
5.経腸栄養療法よりも、中心静脈栄養療法の方が感染性リスクは少ない。
問340の解説
1.「×」設問より、術前において、食道に通過障害はあるものの、水分摂取は可能で食道以外に障害はなかったとあるので、消化管機能に問題がないため、経腸栄養療法は、実施可能と考えます。
2.「〇」消化管機能に問題がなければ、経腸栄養療法が適しています。
3.「×」末梢静脈栄養療法では、高濃度の糖を投与すると、血管痛・静脈炎がおこるため、1日に必要な糖質を入れることはできません。
4.「〇」設問の患者は、消化・吸収機能は保たれているので、半消化態栄養剤を選択します。
消化・吸収障害がある場合や、クローン病では、消化態栄養剤を選択します。
5.「×」感染症リスクは、中心静脈栄養療法 > 経腸栄養療法
問340の解答:2と4
2025.11.23時点の記事
