問87(実務)
周術期の患者において血栓症のリスクが最も高い薬剤はどれか。1つ選べ。
1.メトホルミン塩酸塩錠
2.サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物錠
3.ダパグリフロジンプロピレングリコール錠
4.ドロスピレノン・エチニルエストラジオール錠
5.セマグルチド錠
問87の解説
1.「×」メトホルミン(メトグルコⓇ):ビグアナイド系血糖降下薬
ヨード造影剤との併用により、乳酸アシドーシスを起こすことがあるため、ヨード造影剤を用いた検査を行う場合、メトホルミンを一時、中止します。
2.「×」サクビトリルバルサルタン(エンレストⓇ):アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)
3.「×」ダパグリフロジン(フォシーガⓇ):SGLT2阻害薬
利尿作用により多尿・頻尿がみられることがあるので、適度な水分補給が必要です。
4.「〇」ドロスピレノン・エチニルエストラジオール(ヤーズⓇ):低用量ピル
エストロゲンは、肝臓で血液凝固因子の合成を促進させるため、血栓症のリスクを高めることが知られています。特に、周術期の患者では、体を動かせない状態になるため、血栓症のリスクが高まります。
5.「×」セマグルチド(リベルサスⓇ):GLP-1受容体作動薬
最初の食事又は飲水の前に、コップ約半分の水(120mL以下)で服用し、服用後30分は、飲食をしないこと。
問87の解答:4
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