問118(生物)
炎症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.発赤は、炎症の兆候の一つで、赤血球が血管外に浸潤する現象である。
2.補体成分のC3bとC5bは、肥満細胞からヒスタミンを遊離させるアナフィラトキシンである。
3.P-セレクチンは、血管内皮細胞の表面に発現し、白血球の炎症部位への動員に関わる。
4.Toll様受容体は、主に炎症後期に線維芽細胞の活性化に関わり組織修復を促す。
5.炎症時には、肝臓でのC反応性タンパク質の産生が亢進する。
問118の解説
1.「×」炎症の4(5)徴は、発赤・熱感・腫脹・疼痛・(機能障害)です。
発赤は、患部の血管が拡張して血流が増加し、赤くなることです。
出血が、血液が血管外へ流出することです。
2.「×」補体成分のC3aとC5aが、アナフィラトキシンで、肥満細胞からヒスタミンを遊離させ、血管透過性を亢進させます。(※アナフィラキシー様の反応を生じるため、アナフィラトキシン(毒)と呼ばれます。)
C3bは、異物の表面に結合し、オプソニン化
C5bは、膜侵襲複合体(MAC)を形成し、細菌の細胞膜を破壊
3.「〇」P-セレクチンは、血小板や血管内皮細胞と白血球の接着に関与する細胞表面分子(糖タンパク)です。白血球が、血液中(血管内)から、組織(炎症部位)へ移動する際に関与しています。
4.「×」Toll様受容体(Toll Like Receptor:TLR)は、マクロファージや樹状細胞に発現しており、パターン認識受容体として外来抗原を認識し、自然免疫(炎症初期)に関与しています。
5.「〇」炎症マーカーであるC反応性タンパク質は、炎症時に肝臓で産生が亢進します。
問118の解答:3と5
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