問57(病態)
デキストラン硫酸固定化セルロースを用いた吸着器によるアフェレシス(注)施行中の患者への投与禁忌薬はどれか。1つ選べ。
(注)アフェレシス:生体内のさまざまな血液関連因子を分離・除去して治療する広範囲な医療技術の総称
1.ニフェジピン
2.エナラプリルマレイン酸塩
3.イルベサルタン
4.エサキセレノン
5.ドキサゾシンメシル酸塩
問57の解説
1.「×」ニフェジピン(アダラートⓇ):Ca拮抗薬
2.「〇」エナラプリル(レニベースⓇ):ACE阻害薬
陰性に荷電した血液浄化器を用いてアフェレシスを行うと、ブラジキニンが増加します。
ブラジキニンは、キニナーゼⅡ(アンギオテンシン変換酵素)で分解されます。
ACE阻害薬は、アンギオテンシン変換酵素を阻害するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇します。
ブラジキニンの血中濃度が上昇すると、血圧低下やショック起こしてしまうので、禁忌となっています。
レニンーアンギオテンシン系
3.「×」イルベサルタン(アバプロⓇ・イルベタンⓇ):ARB
4.「×」エサキセレノン(ミネブロⓇ):アルドステロン遮断薬(ミネラルコルチコイド受容体遮断薬)
5.「×」ドキサゾシン(カルデナリンⓇ):α1遮断薬
問57の解答:2
2025.4.14時点の記事