32歳女性。半年前に家族性高コレステロール血症と診断され、生活習慣の改善及び以下の処方の薬剤による治療を行っている。
冠動脈疾患の既往歴はない。LDL-Cは管理目標値まで下げることができたが、本日の診察の際に患者から「妊娠の可能性がある」との報告があり、薬剤の変更が検討された。
(処方)
エゼチミブ・アトルバスタチン 20mg配合錠 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 28日分
(検査値)
血圧 122/74mmHg、LDL-C 80mg/dL、
HDL-C 75mg/dL、TG(トリグリセリド)80mg/dL
この患者に提案できる治療薬はどれか。1つ選べ。
1.ロスバスタチン
2.プロブコール
3.コレスチミド
4.ペマフィブラート
5.ロミタピド
問344の解説
エゼチミブ・アトルバスタチン配合錠(アトーゼットⓇ):小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・HMG-CoA還元酵素阻害薬
1.「×」ロスバスタチン(クレストールⓇ): HMG-CoA還元酵素阻害薬
妊婦or妊娠している可能性のある女性・授乳婦には、禁忌
2.「×」プロブコール(ロレルコⓇ・シンレスタールⓇ): 胆汁中へのコレステロール排泄促進作用
妊婦or妊娠している可能性のある女性には、禁忌
3.「〇」コレスチミド(コレバインⓇ):陰イオン交換樹脂
コレスチミドは、体内に吸収されないため、妊婦or妊娠している可能性のある女性でも、服用可能な薬です。
4.「×」ペマフィブラート(パルモディアⓇ):フィブラート系
妊婦or妊娠している可能性のある女性には、禁忌
5.「×」ロミタピド(ジャクスタピッドⓇ):ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)阻害薬
妊婦or妊娠している可能性のある女性には、禁忌
問344の解答:3

