抗てんかん薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.ラコサミドは、電位依存性Na+チャネルの緩徐な不活性化を促進して、神経細胞の過剰興奮を抑制する。
2.スルチアムは、電位依存性T型Ca2+チャネルを遮断して、欠神発作に特徴的な棘徐波複合の発生を抑制する。
3.スチリペントールは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。
4.ビガバトリンは、γ-アミノ酪酸(GABA)トランスアミナーゼを不可逆的に阻害して、脳内GABA濃度を上昇させる。
5.ルフィナミドは、グルタミン酸AMPA受容体を非競合的に遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。
問154の解説
1.「〇」ラコサミド(ビムパットⓇ):Na+チャネルを不活性化して、神経細胞の過剰興奮を抑制。
2.「×」スルチアム(オスポロットⓇ):中枢の炭酸脱水素酵素阻害作用により、脳内のCO2濃度を増やし、異常興奮を抑制。
エトスクシミド(エピレオプチマルⓇ・ザロンチンⓇ):T型Ca2+チャネルを遮断し、欠神発作に特徴的な棘徐波複合の発生を抑制。
3.「×」スチリペントール(ディアコミットⓇ):GABA取り込み阻害作用・GABA分解酵素阻害作用
レベチラセタム(イーケプラⓇ):シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離抑制。
4.「〇」ビガバトリン(サブリルⓇ):GABAトランスアミナーゼを阻害して、脳内GABA濃度を上昇させます。
5.「×」ルフィナミド(イノベロンⓇ):Na+チャネル不活性化延長作用
ペランパネル(フィコンパⓇ):シナプス後膜に存在する、AMPA型グルタミン酸受容体を遮断することにより、神経の興奮を抑制します。
問154の解答:1と4